澁谷昌邦さん(雇用就農編)

澁谷昌邦さん(雇用就農編)

氏名 澁谷昌邦
年齢 43歳
職業 農業
家族構成 独身
前居住地 山形県長井市
(出身地:山形市)
移住前の職業 システムエンジニア
移住年 2008年
現居住地 西川町大井沢

ー移住までの経緯・概要
山形市出身。西川町大井沢在住。2008年サラリーマン生活にピリオドを打ち、大井沢に移住。夏場(5月~11月)は地元の農業生産法人(大井沢農作業受託組合)、冬場(12~4月)は除雪ステーションに勤める傍ら、趣味として写真を撮る。被写体は主に、月山の花や木、そして風景。2006年より、年に一度写真展を開催している。

ー移住のきっかけ
phbooth写真に興味を持ったのは、短大時代のこと。カリキュラムの中でカメラを使う機会がありました。それを機に写真に興味を持ち始めた私は、2003年12月カメラを片手に九州へ一人旅に出掛けたんです。その旅中にカメラに収めた写真を周りに見せた時の反応が、写真の世界へ引き込まれるきっかけになりました。
年を重ねるにつれ、誰しも自然への興味は強くなるもの。30歳の頃、被写体として花や木、風景を撮るようになり、それから登山も好きになった私は、「月山」目当てに西川町には良く来ていました。また、その頃大井沢では、“雪まつり”が行われていたんです。地元の方から、雪まつりを記録に残してほしいと依頼され、何年か写真撮影をしていました。身近にはない大井沢の自然環境、そしてイベントを通して感じた大井沢の人の温かさに魅了された私は、前職(システムエンジニア)を辞めたこと機に、西川町大井沢への移住を決断しました。

ー西川町を選んだ理由
一番は、大井沢の自然環境です。この自然環境に魅了されて移住してきた方はたくさんいます。なので、大井沢には外部の人間を受け入れる素地が根付いているんでしょうね。入り込み易かったですよ。実際に移住者の方の話しを聞いて、大井沢での生活に憧れましたから。
ー農業を始めるきっかけは?
私の場合、大井沢に移住したいという思いが最優先でした。なので、農業は大井沢で生活するための手段だったんです。当組合の代表から声を掛けていただき、取りあえずやってみようと始めました。でも、今では周りの人から信頼も得ることが出来ましたし、自分の仕事が集落を維持するために重要な位置付けにあるということにやりがいを感じています。意欲も上がってきましたね。

実際に農業をやってみた感想は?
農作物を収穫出来たときの喜びは格別です。毎年気象条件は変わりますし、獣害もあります。初めて作る作物は管理の仕方も分からないですしね。そういった紆余曲折を経て上手くいったときは嬉しいですよ。
それから、私たちの組合は大井沢の農地を守るという役割も担っており、採算が合わないような農地でも引き受けています。なので、トータルで採算がとれれば良いと思っています。単に利益を求めるわけではなく、集落の景観、機能を維持することも重要な使命です。


ー夏場は農業、冬場は除雪パトロールという生活スタイルはどうか?
夏場と冬場で仕事が変わるという生活スタイルが、私には合っていると思います。同じことをずっとやっていると行き詰まるんです。こういうスタイルをとれるのも西川町の特徴でしょうね。確かに雪が降らなければ除雪の仕事は減るので、収入が不安定になります。でも、そこはやはり県内でも有数の豪雪地帯である“大井沢”。生活に困ったことはありませんし、夏よりも収入が多くなることだってあります。

ー大井沢での生活はどうですか?
大井沢ですからねぇ、そりゃ冬期間の雪掃きは大変です。ただ、綺麗に雪を片付けられたときは気持ち良いですし、体力維持にも繋がります。何事もプラス思考にできなければ、大井沢での生活は難しいでしょうね。
それから、小さなコミュニティなので人間関係は濃厚です。極端に言えば、移住してみたら周りが皆親戚同士だったということもあると思います。でも、大井沢には移住者も沢山居ますし、相談相手には恵まれていますよ。

ーこれからやってみたいこと
西川町のような中山間地域では、農業が存続しなければ集落も維持できません。なので、自分の仕事にやりがいもありますし、責任も感じています。背負っているものは大きいですよ。せっかく大井沢に来たので、大井沢を将来に残して行きたいですし、そのためには私の組合(農業法人)を盛り立てていかなければならないと思っています。まずは、人材確保、後継者育成ですね。

ー移住希望者へのメッセージ
自分には農業や除雪の仕事は合わないと思っていました。でも、今ではやりがいもありますし、仕事はやってみないと分からないと思います。絶対に天職だと思っても、実際は合わないことだってありますし。とにかく何でも挑戦してみることが一番です。
それから、地方に移住するのであれば、集落の輪(コミュニティ)に入って行くべきです。入って行けないようでは、ただ山奥の集落で孤立するだけ。地方に移住する意味はないと思いますよ。その認識を持っていないと、田舎暮らしの理想と現実のギャップを感じることになるのではないでしょうか。
農業の生産性だけを考えれば、西川町よりも条件の良い場所は他に沢山あります。西川町の環境を気に入っていただくことで、仕事も生活も続くと思います。是非一度西川町にお越しいただき、西川町の良さを体験してください!

(2016年8月取材)